中日の後半戦…命運握るA・マルティネス ガーバーは「もう少し時間かかる」の評価

捕手ながら長打力も魅力の中日のA・マルティネス

貧打解消の切り札となるか。中日内部でA・マルティネス捕手(25)への期待が高まっている。

前半戦を借金10の4位で終えた中日だが、課題は何といっても打線の決定力不足だ。チーム打率2割3分9厘、249得点、49本塁打はいずれもリーグ最下位。特に〝ホームラン欠乏症〟は深刻で「ビシエドしか本塁打を期待できる選手がいない。これでは相手も怖がらないよ」とチーム内からは嘆き節が出ている。

そんな中、首脳陣が頼りにしているのが上肢のコンディション不良で4月19日に一軍登録を抹消されたA・マルティネスの〝復活〟だ。体調も回復し今月上旬から本格的な打撃練習を再開。仁村二軍監督は「アリエルがどこまで(二軍戦で状態が)上がってくるか。今、木下拓がいて(一軍では)マスクをかぶる機会はなかなかない。ある程度、長打が期待できれば、どこかポジションを空けてでも使うだろう。打ち始めて(上肢のコンディションが)何ともないとなってきてからですが(昇格が)近くなってきてから一軍に向けての対応もしなければいけない」と攻撃陣の救世主となるために捕手以外のポジションでの起用も視野に入れている。

今季はわずか5試合の出場で打率2割7分8厘、1本塁打、1打点のA・マルティネスだが、その長打力は折り紙付き。「ガーバーは速い球、変化球、インコースの見極め、落ちる球の対応とまだまだひとつずつクリアしていかなければならない。もう少し時間かかるとは思いますね」(仁村二軍監督)と、もう1人の助っ人にはあまり期待できそうもない状況だけに、五輪ブレーク期間でどれだけA・マルティネスの状態が戻るかが、後半戦の中日の命運を握りそうだ。

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