ダイハツ ムーヴのフルモデルチェンジはまだ!? 新型登場の鍵を握るのは、シリーズの人気を支えるムーヴキャンバスの存在だった

ダイハツの軽ハイトワゴン「ムーヴ」シリーズは、2014年12月登場の「ムーヴ」「ムーヴカスタム」に加え、2016年9月追加の「ムーヴキャンバス」がラインナップされている。販売推移を見てみると、近年はモデル末期のムーヴ・ムーヴカスタムの売れ行きが落ち込み、変わってムーヴキャンバスの割合が伸びているようだ。果たして新型ムーヴはどうなるのか。2021年中にもフルモデルチェンジが噂される次期型ムーヴ・ムーヴカスタムについて予想してみよう。

ダイハツ ムーヴ(6代目)[2017年8月1日マイナーチェンジ] [photo:ダイハツ工業]

2014年12月登場から7年目に突入した現行型ムーヴ・ムーヴカスタム、フルモデルチェンジはいつになる!?

写真は「ダイハツ ムーヴカスタム」(2017年マイナーチェンジモデル)

「ダイハツ ムーヴ」は、同社を代表する軽ハイトワゴン車で、初代モデルは1995年に登場している。ムーヴに加え、初代から“裏ムーヴ”ことムーヴカスタムをラインナップすることで、幅広い層からの需要を獲得した。2014年12月に登場した現行型で6代目となる。

このダイハツ ムーヴは、3代目から5代目モデルが4年毎にフルモデルチェンジを実施するサイクルで定番化していた。ところが現行型の6代目ムーヴについては、2014年12月の登場から数えると7年目に突入している状態。早期のフルモデルチェンジが期待されている。

2016年に追加されムーヴシリーズの人気を支える「ムーヴキャンバス」もデビューから丸5年が経過

現在ムーヴシリーズの人気を支えているのは2016年登場の「ムーヴキャンバス」だ

しかし現在“ムーヴ”シリーズには地殻変動が起きている。2016年9月に追加された新シリーズ「ムーヴキャンバス」が安定した人気となっているのだ。ダイハツによると、ムーヴキャンバスは現在ムーヴシリーズの6割以上を占めているという。

ムーヴキャンバスは「タント」や「ホンダ N-BOX」に代表される背の高い軽スーパーハイトワゴンのような、後席両側スライドドアを軽ハイトワゴンに初めて導入したモデル。

丸いヘッドライトなど全体にかわいらしいレトロなデザインと相まって、女性ユーザーを中心に支持を集めた。

このムーヴキャンバスもまもなく登場後丸5年を迎えることになる。「フルモデルチェンジ4年サイクル」説で考えると、すでに刷新されてもおかしくない時期にあるのだ。

新型ムーヴには待望の新世代DNGA-Aプラットフォームを採用! マイルドハイブリッドも搭載か

2019年登場の4代目タントから採用が始まった新開発プラットフォーム「DNGA(ダイハツ ニュー グローバル アーキテクチャー)」

ダイハツは、2019年7月にフルモデルチェンジを実施した軽スーパーハイトワゴン「タント」(4代目)で、新開発のDNGA(Daihatsu New Global Architecture:ダイハツ ニュー グローバル アーキテクチャー)-Aプラットフォームを採用している。

ADAS(先進運転支援システム)や電動化(ハイブリッド化)、衝突安全性能の向上、さらには軽量化など、近年ますます要求が厳しくなる様々な要件に対応しうる、新世代型のプラットフォームへ進化を遂げたのだ。

当然フルモデルチェンジするはずの次世代型、新型ムーヴ・ムーヴカスタムや新型ムーヴキャンバスも、このDNGA-Aプラットフォームをベースに開発される。

ムーヴのフルモデルチェンジは2021年中にも実施

写真は現行型ムーヴ,
写真は現行型ムーヴ,

デビュー7年目を迎えたムーヴ。MOTA編集部がつかんでいる情報によると、2021年秋から冬にかけて新型ムーヴのフルモデルチェンジが実施される見込み。ADAS対応や、衝突安全性能の向上、軽量化などに対応する。低燃費化対策としては、ライバルのスズキ ワゴンRで好評のマイルドハイブリッド採用も期待される。

人気のムーヴキャンバスは少し遅れて2022年にもフルモデルチェンジが実施! ただし2021年中にムーヴと同時発表説もあり!?

人気のムーヴキャンバスも2022年にはフルモデルチェンジを実施か

なお現在も売れているムーヴキャンバスだが、ライバルのスズキからも同様のスライドドア装着のワゴンR派生モデル登場が一部で噂されている。こちらの動静をみつつ、新型ムーヴをベースにした新型ムーヴキャンバスが2022年以降にフルモデルチェンジされるものとみられる。

ただし、人気の高いムーヴキャンバス人気にあやかって、近年販売台数が落ち込んでいるムーヴを盛り上げるべく、2021年中にムーヴとムーヴキャンバスが同時にデビューする可能性も捨てきれない。このあたりの動向にも注目していきたい。

[まとめ:MOTA(モータ)編集部 トクダ トオル/撮影:ダイハツ工業・MOTA編集部]

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