白鵬が45度目の優勝から一夜明け会見「引退の2文字がこんなに迫ったのは初めて」

オンラインで一夜明け会見を行った白鵬

大相撲名古屋場所で7場所ぶり通算45度目の優勝を果たした横綱白鵬(36=宮城野)が一夜明けた19日、オンライン会見で喜びを語った。

右ヒザの手術や6場所連続休場明けで進退がかかるなど、厳しい条件を乗り越え、全勝で駆け抜けた今場所を振り返って「相撲人生が懸かっていた。これまで44回優勝してきた中でも本当に上位に入ってくる、それくらい価値のある優勝」と話し、改めて復活Vの余韻に浸った。

千秋楽では大関照ノ富士(29=伊勢ヶ浜)との、2012年名古屋場所以来となる9年ぶりの全勝対決に勝利。渾身のガッツポーズで雄たけびを上げた姿が印象的だったが、その心境について「引退の2文字がこんなに迫ったのは初めて。7割の国民が照ノ富士関が勝つと思っていただろうし、稽古も(まともに)できていない。(自分でも)どうなのかなという思いもあった。12勝した時点で(目標を)クリアして、もう一つ、優勝できてしまった。炎鵬関(26)など付け人も支えてくれて、付け人にいい顔できた」と、土俵上で感情を爆発させた理由を語った。

かねて現役を続ける理由の一つとして挙げていた東京五輪が23日に開幕することにも触れ「楽しみ。本当は行って応援したかったけど。でも(自身の優勝で)『次は私たちの番だぞ』と思ってもらえれば」と国を背負って戦う選手たちにエールを送っていた。

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