山口百恵さんや郷ひろみなどを手掛けた、音楽プロデューサーの酒井政利(さかい・まさとし)さんが16日に心不全のため都内の病院で死去したことが19日、分かった。85歳。和歌山県出身。
酒井さんは、立大卒業後、1961年に日本コロムビアに入社。日本レコード大賞を受賞した青山和子「愛と死をみつめて」などを手掛けた。
その後、68年にCBS・ソニー(現ソニー・ミュージック)に移籍。翌69年にカルメン・マキ「時には母のない子のように」を手掛け、ミリオンセラーを記録した。
また、キャンディーズ、南沙織さん、フォーリーブス、山口百恵さん、郷ひろみ、松田聖子らをプロデュース。レコード業界黄金期の礎を築いた。
これまで350人あまりのアーティストを世に送り出した酒井さん。一方、「ブロードキャスター」(TBS系)、テレビ「スーパーモーニング」(テレビ朝日系)のレギュラーコメンテーターとしても活躍した。
96年に独立。05年に音楽業界初の文化庁長官表彰を受賞し、昨年には文化功労者に選ばれていた。