アントニオ猪木氏 “伝説の引退試合” 相手のドン・フライとビデオ対面! 東京五輪には皮肉?

ユーチューブチャンネルを更新したアントニオ猪木氏-(ユーチューブ「アントニオ猪木『最後の闘魂』チャンネル」より)

闘病中の〝燃える闘魂〟アントニオ猪木氏(78)が19日、自身のユーチューブチャンネルを更新。病床から熱きメッセージを送った。

腰の治療と心臓の難病「心アミロイドーシス」で今年1月から入院中だが、病室から開口一番「元気ですかー!!!」と大声を張り上げた。「誰ともしゃべらないで天井ばっかり見てると、舌はもつれてくるし、たまには大きな声を出さなければダメだと。しかし病院の中じゃ大きな声も出せないし」と言いつつ、回復ぶりをうかがわせる〝声量〟だった。

3年近くにわたり入退院を繰り返している猪木氏は、テレビで相撲中継を観戦したり、操作に苦戦しながらユーチューブを鑑賞したりしているという。

さらには問題山積の中で、23日に開幕する東京五輪についても言及。「もうオリンピックも始まります。1989年ですかね。政治に出ると決断をして、そしたらある先生が『おい、猪木! 政治とスポーツは別なんだよ』と。それがすごく印象に残ってですね」と振り返りつつ「な~んてことはない。政治がスポーツを利用しまくっているという。だから報道されることは大変いいことです」。猪木氏はかねて本紙などで「できないだろ、どう見たって」とコロナ禍での五輪開催に疑問を呈してきただけに、〝闘魂節〟で現状を皮肉った。

とはいえ「やる以上は成功してもらいたいと思いますが…原点に返れば国立競技場をどうするか、設計費が高い、安い、結果的には今回ももうすぐに始まりますけれど、決まった以上は成功するように応援をできればしたいと思います」と無事開催を祈った。

また、コロナワクチンを接種したことも報告。コロナ禍が終息した時代に備え「発想の転換」が大事だと力説した。自身のライフワークでゴミ問題を解決する「水プラズマ」に触れた上で「そんな部分で俺も退院したら少しずつ行動を起こして皆さんと元気の交換をしていきたいと思います」と、退院後の計画も明かした。

終盤には伝説のアントニオ猪木引退試合(1998年4月4日、東京ドーム)の対戦相手、ドン・フライ(55=米国)とビデオ通話するシーンもアップされた。「猪木軍」の一員としても活躍したレジェンドファイターから、エールを送られた猪木氏も「オレもうれしい」と応えており、「元気」をもらった様子。フライもファンも〝燃える闘魂〟の完全復活を待ち望んでいる。

© 株式会社東京スポーツ新聞社