【侍ジャパン】追加招集の鷹・千賀が決意表明「何でもいいので力になれるようにしたい」

田中将(左)と話す千賀

鷹のエースが再び国際舞台でドラマを巻き起こすか。五輪野球代表の合宿が19日に仙台市内でスタート。ソフトバンク・千賀滉大投手(28)は楽天・田中将とキャッチボールを行うなどして汗を流した。

異例の状況で向かう大舞台となる。6日のロッテ戦(ZOZOマリン)でまさかの10失点と振るわずファーム再調整に。直近の登板は13日のウエスタン・中日戦(ナゴヤ球場)だった。経験豊富な右腕も「いろいろな声も聞くし、二軍にいながら五輪ということが普通じゃないのは僕自身が分かっている」と口にする。

そんな中で「逃げられない状態に来た」と覚悟を示して代表チームへと向かった。「とにかく僕がやれることに全力で取り組み、結果がすべての世界で、そこに対して一生懸命やれるように準備していかないといけない」と決意表明。最善を尽くして見違えるような姿でマウンドに立つべく調整を進めている。

実力は文句なしでも追加招集も異例の流れだった。4月6日の日本ハム戦(札幌ドーム)で左足首の靱帯を損傷。「正直、全然間に合わないと思った」。苦しいリハビリ生活を送っていた。それでもキャンプの時に「ジャパンを背負ってもらいたい」と声をかけてくれた稲葉監督からは状況確認の連絡が来た。一度は代表から漏れたが、三軍戦で実戦復帰を果たすと「感覚が大丈夫そうだったら――」と再び声をかけてもらった。

千賀といえば2017年のWBCで大ブレーク。一躍、世界に名をとどろかせた。今回の東京五輪に関しては不安視する向きも多いが「何でもいいので力になれるようにしたい」。当時より着実にステップアップした姿で世界を相手に逆境をはね返す投球を見せる。

© 株式会社東京スポーツ新聞社