韓国素材企業がPETフィルム利用の透明電極を開発 「日本のガラスベースITOを代替見通し」

韓国企業が合成樹脂フィルムを使用した柔軟な透明電極を開発した。日本産ガラス基板ベースのインジウムスズ酸化物(ITO)フィルムを代替する見通しであるという。

柔軟透明電極の製造企業である「エムエスウェイ」(msway)は、有機太陽電池用として使用できるポリエチレンテレフタレート(PET・合成樹脂)フィルムを用いた柔軟透明電極「ナビル(Nabil)」を開発し、量産体制を構築したと20日明らかにした。

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詳しくは報じた有力専門メディアETNEWSによると、「この製品は、PETフィルムを使用して、柔軟性を最大限にしたという点が特徴である」とし、「建物一体型太陽電池(BIPV)で曲面が多くの建物ガラスや壁に付着したときに施工が容易である」と説明。「過酷な作業環境で作業者が多少ラフ扱っても、有機太陽電池を損傷させずに取り付けることができる」と報じた。

ETNEWSは、「日本のT社PETフィルム基板の透明電極有機太陽電池に比べて60%近く光電変換効率がより高い」と伝えている。

エムエスウェイは、有機太陽電池の開発・量産、世界をリードする企業であるドイツのH社への納品を協議中であるという。

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