<レスリング>2021年東京オリンピック/男子グレコローマン87kg級展望(8月3・4日実施)

 

《エントリー選手》

《第1シード》ビクトル・ロエリンツ(ハンガリー)、《第2シード》ジャン・ベレニュク(ウクライナ)、《第3シード》ルスタム・アッサカロフ(ウズベキスタン)、《第4シード》ダニエル・グレゴリッチ・エチャバリア(キューバ)


2019年世界一を争ったジャン・ベレニュク(右=ウクライナ)とビクトル・ロエリンツ(ハンガリー)。幕張で再現されるか

 2015年に世界チャンピオンに輝きながら、リオデジャネイロ・オリンピックは2位に終わったジャン・ベレニュク(ウクライナ)。2019年の欧州選手権、欧州大会、世界選手権を制し、今度はオリンピックを制することができるか。

 今年1月の「ザグレブ国際大会」(クロアチア)で優勝しながら、欧州選手権はズラビ・ダツナシビリ(セルビア=元ジョージア)に不覚を喫して3位。立て直さねばなるまい。

 2019年世界選手権2位のビクトル・ロエリンツ(ハンガリー)は、今年の欧州選手権では初戦でベラルーシ選手に敗れて上位進出を逃すなど、安定性はいまひとつ。同3位のデニス・マクシミリアン・クドラ(ドイツ)とルスタム・アッサカロフ(ウズベキスタン)とともに、優勝争いに加われるかどうかは分からない。

 今年の欧州選手権でベレニュクを破ってチャンピオンに輝いたズラビ・ダツナシビリ(セルビア=元ジョージア)、ダツナシビリを破って世界予選1位のイワン・フクレク(クロアチア)、欧州予選1位のイスラム・アッバソフ(アゼルバイジャン)、アジア予選1位のヌルスルタン・ツルシノフ(カザフスタン)、第4シードのダニエル・グレゴリッチ・エチャバリア(キューバ)、いずれも決定的な強さは感じられない。

 ベレニュクがやや飛び抜けていて、あとは横一戦の状況。だれがベレニュクの牙城に迫るか。

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