ソフトバンク・工藤監督 守護神・森は完治優先「今年がダメだったとしても治すほうがいい」

ソフトバンク・森

ソフトバンクの工藤公康監督が22日、離脱中の守護神・森唯斗投手について完治優先の方針を強調した。

森は利き腕とは逆の左ヒジに腫れが出て4月末に離脱。「左肘関節化膿性滑液包炎」との診断で1週間ほどの一時入院となった。退院後はリハビリ組に合流。復帰に向かうかと思われたが、腫れの原因となったウイルスの影響から、5月末に左肘関節滑液包切除術および洗浄、左肘頭掻爬術を受けて、再び4週間の入院となっていた。7月からリハビリ組に再合流している。

工藤監督は現状について「50メートルぐらいのキャッチボールはいっていると報告は受けている。動いてみて体に問題がなければそこから上げていくという段階。でも、動き出してまた炎症が起こったということを考えれば、動き出しは慎重にならざるを得ない」と説明した。

森はルーキー時代から7年連続50試合登板を継続中で、3年連続30セーブ以上もクリアしている絶対的な守護神だ。今季も13試合の登板ながら1勝8セーブ、防御率1・38と安定感抜群の投球を続けていた。リリーフ陣の精神的支柱でもある。

もちろん、一刻も早い復帰に期待したいところだろうが「野球でどこかが痛いなら、ほかの部分は練習できますが、そうじゃないだけに僕らの不安は消えない。彼にとってはずっと50試合以上連続の登板が続いているだけに投げたいでしょうけど、彼のこの先を考えた時にどうしても慎重にならざるをえない。たとえ今年がダメだったとしても絶対に治す方が僕はいいと思う」。

立ち上げに成功して早期復帰となる可能性もあるが、見通しが不透明なだけに、あくまでも右腕を焦らせないつもりだ。

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