【新日本】棚橋がKENTA粉砕! ドーム欠場危機の飯伏代役に名乗り「準備できてま~す!」

ハイフライフロ―でKENTA(下)を仕留めた棚橋

新日本プロレス24日の愛知・ドルフィンズアリーナ大会で、棚橋弘至(44)がKENTAを撃破。25日東京ドーム大会でIWGP世界ヘビー級王者・鷹木信悟に挑戦予定ながら欠場中の飯伏幸太の代役に名乗りをあげた。

遺恨が再燃したKENTAとの一戦が大きく動いたのは20分過ぎ。棚橋が串刺しドロップキックを狙ったところで、KENTAはレフェリーを巻き込み誤爆させる。無法状態となったリング上に持ち込まれたのは、昨年の両者の抗争中に破損したIWGP・USヘビー級王座挑戦権利証のブリーフケースだった。

ブリーフケースで殴打された棚橋は追撃を狙われるが、なんとここでゲスト解説を務めていた柴田勝頼が見かねて放送席からリングインし、KENTAにフロントキックを見舞う。盟友の助太刀により、棚橋は九死に一生を得た。go2sleepを回避すると、ツイスト&シャウトからスリングブレイドを連発する。

粘るKENTAのブサイクへの膝蹴り連射で反撃を許すが、棚橋はドラゴンスープレックスで再び形勢逆転に成功。「見てろ、柴田!」の雄たけびとともに串刺し低空ドロップキックからハイフライアタックを決め、最後はハイフライフローフローで激闘に終止符を打った。

試合後のリング上では恒例のエアギターを披露し「じゃあ最後に…」と代名詞の「愛してま~す!」を絶叫するかと思われたが、棚橋は「一つだけ言わせてください」と得意のパフォーマンスを中断。「明日、東京ドーム大会。飯伏が出られるか分からない状態です。なので、1個アピールしておいていいですか? 盛大にやっておきますよ? 準備できてま~す! そして、名古屋の皆さん、愛してま~す!」と、出撃宣言を繰り出した。

25日東京ドーム大会のメインを巡っては、鷹木に挑戦する飯伏が「誤嚥性肺炎」で欠場中。ドームの出場は回復状況を見て判断されることになっている。この異例の事態を前に、仮に飯伏が欠場となった場合は同大会で試合予定のない棚橋が代わりに挑戦する意思を表明した格好だ。

棚橋にはかつて6年連続で東京ドームのメインイベンターを務め、今年1月には鷹木とのNEVER無差別級王座戦に勝利した実績もある。「まだ(飯伏の出場可否が)分からなけど、僕も負傷欠場して、ほかの選手に何度も救ってもらったこともあるし。言ったらばこの仕事に限らず、今のこの世界、助け合って生きていかないといけないじゃん。最後まで俺はね、飯伏の選択を尊重しますよ。それだけの大舞台だから。ただ、俺はいつでもやってやりますから」と決意を明かした。

25日0時の時点で新日本プロレスから飯伏の出場可否に関する発表はない。大会当日に東京ドームのメインイベント出場選手の変更となれば異例中の異例の事態だが、果たして――。

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