「映画と朗読」反核訴え 長崎原爆資料館ホールでイベント

「原子雲の下に生きて」を朗読する山里小の児童=長崎原爆資料館ホール

 原爆を題材にした映画の上映や作品の朗読などを通して核兵器廃絶を訴えるイベント「ナガサキ 映画と朗読プロジェクト」(同実行委主催)が24日、長崎市平野町の長崎原爆資料館ホールで始まった。25日まで。
 2019年から毎年開き3回目。2日間で計13団体による朗読や演奏と、2本の映画の上映がある。
 24日は今年で没後70年を迎えた被爆医師、故・永井隆博士の著作の朗読があった。市立山里小の児童らは、生き残った子どもたちの手記を永井博士がまとめた「原子雲の下に生きて」を朗読し、同校で歌い継がれている「あの子」を合唱した。市立淵中の生徒らは永井博士の著書「長崎の鐘」を朗読。被爆直後の惨状を臨場感を持って表現した。
 山里小に通う孫が朗読に挑戦し、自身は被爆2世であるという同市城山町の内田延佳さん(74)は「平和学習を子どもの時からするのはとてもいいこと。(被爆の実相を)伝えていく取り組みはずっと続けてほしい」と語った。
 このほかバイオリンの演奏や被爆体験をつづった紙芝居の披露もあった。25日は広島の朗読グループも出演する。入場無料。

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