【東京五輪】アスリートや関係者がコロナ規制を無視 感染拡大は“不可避”と海外メディア

東京都中央区晴海にある東京五輪の選手村

開幕した東京五輪でアスリートら五輪関係者の行動が問題視され、新型コロナウイルス感染拡大の懸念がさらに高まっているとスペイン紙「マルカ」が伝えている。

1日以降、五輪関連のコロナ陽性者は137人となっていることに同紙は「五輪組織委員会のコミュニケーションディレクターは『私たちはみなさん(メディア)がもっとも興味を持つトピックである新型コロナウイルスの対策に取り組んでいる』と皮肉を込めて発言した」と報じるなど、組織委のコロナ対応を疑問視した。

23日には選手村で毎日実施されるコロナ検査のキットが足りなくなり、検査を受けられない選手も出る事態となり、開会式ではマスクをしない選手たちが物議を醸した。また、日本オリンピック委員会(JOC)の山下泰裕会長(64)が日本武道館において、規則で着用が定められているマスクなしで会話をし、「多くの関係者と抱擁していたことが目撃されている」と報じている。

さらに、同紙は「アスリートは表彰台で他の選手を抱きしめた」「マスクなしで閉鎖されたエリアに入っている」「正しくマスクを着用していない」などと指摘。その上でスタッフから聞いた話として「開いた窓から騒ぐ声が聞かれた。彼らはお酒を飲んでいたと思う」と、選手や関係者がルールを無視している惨状を報じ「いつでもコロナが発生する可能性がある」と、先行きを危惧した。

国際オリンピック委員会(IOC)でスポークスマンを務めるマーク・アダムス氏は「競技、練習、食事、睡眠を除いてオリンピック参加者は常にマスクを着用しなければならないと定めている。規則に従うようアスリートに促した」というが、さらなる感染拡大は避けられないようだ。

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