津久井やまゆり園事件の犠牲者をしのぶ会が26日、近くの相模湖総合事務所(相模原市緑区)で開かれた。市民ら約30人が集まり、犠牲者を悼むとともに事件を後世に伝えることの大切さを確かめ合った。
地元住民らでつくる「共に生きる社会を考える会」の主催で、今年で4回目。昨年はコロナ禍で実現できず、2年ぶりに開かれた。
事件をテーマにしたドキュメンタリー映画「生きるのに理由はいるの?」を上映し、参加者は「地域移行」のあるべき形などについて意見を交わした。
津久井やまゆり園元職員の原田隆彦さん(44)は「1年前と比べ、園に訪れた関係者の数も献花の量も減った。風化は進んでいる」と受け止め、「私たちができることは後世に伝えること」と声を上げた。
同会の共同代表で、園元職員の太田顕さん(78)は「この営みを絶えず続けていきたい」と思いを新たにした。