沖縄コロナ過去最多354人 1週間で1000人増 県「第4波超え」を懸念(7月28日朝)

 沖縄県は27日、新型コロナウイルスに10歳未満から90歳以上の354人が感染したと発表した。5月29日の335人を超えて過去最多を更新した。先週火曜日の154人から倍以上と急増している。流行が第5波に入り、療養者も2週間で2倍近く増加しているため、県の糸数公医療技監は「第4波のピークを超えることも想定している」と、さらなる増加を懸念している。米軍基地の感染者は19人だった。 

 累計感染者は2万3201人となり、1週間で約千人増えた。感染者の年代別では、20代が最も多い93人で、30代が69人、40代が51人と若い世代が目立っている。感染確定例では、家庭内感染が最も多い78人、職場内と友人・知人が各27人、飲食9人、その他5人。県は、連休前の19~21日の間に食事を介して家庭や職場内で感染が広がり、市中感染が起きているとみている。

 感染力の強い変異ウイルス、デルタ株が中部地域で置き換わりが進む中、今後は那覇や南部に拡大することも想定される。県は新たな宿泊療養施設の確保とともに、現在休止中の入院調整中の患者を待機させる「入院待機ステーション」を稼働させる準備を進めているという。増加傾向にある入院患者に対応するため、県は県立病院のコロナ病床を第4波の時と同様に700床ほど確保する考え。

 県は同日、22日から運用が始まった「那覇クルーズターミナル接種センター」(那覇市若狭)で、看護師1人の陽性が判明したと発表した。職員の配置換えや消毒により、27日は平常通り運営しているという。

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