【テニス】ジョコビッチ 「プレッシャーは特権だ」と苦しむアスリートに〝激辛〟コメント

テニス界のキングことノバク・ジョコビッチ(ロイター)

東京五輪テニス男子シングルスで世界ランキング1位のノバク・ジョコビッチ(34=セルビア)が、プレッシャーに苦しむアスリートに〝激辛〟コメントを発した。

28日にアレハンドロ・ダビドビチフォキナ(スペイン)を退けて8強入りし、29日の準々決勝で錦織圭(31=日清食品)と対戦する。今季、4大大会の全豪オープン、全仏オープン、ウィンブルドン選手権を制して東京にやってきたジョコビッチは、五輪で金メダルを獲得すれば4大大会と五輪を全制覇するゴールデンスラムにリーチをかけることになる。

オーストラリアメディア「ナインニュース」によると、ジョコビッチは準々決勝進出を決めた試合後に「プレッシャーは特権だ」と語ったという。同メディアは「誰も成し遂げたことのないことに挑戦するプレッシャーにどう対処しているのかと聞かれたジョコビッチは『プレッシャーがなければ、プロのスポーツは成立しない。もしあなたがゲームのトップを目指しているなら、プレッシャーへの対処法や、コート上だけでなくコート外でもその瞬間に対処する方法を学び始めたほうがいいでしょう』と語った」と伝えている。

五輪テニス女子シングルス3回戦で敗退した大坂なおみ(日清食品)や体操女子団体決勝を途中棄権した2016年リオデジャネイロ五輪4冠のシモーネ・バイルズ(24=米国)など、トップ選手がプレッシャーによるメンタルの悪化を訴えている中、テニス界のキングはあえて持論を展開した。

東京五輪では新型コロナウイルス禍で家族も応援に来られないなど特殊な事情が選手を苦しめている。それでも大きなプレッシャーや障害を乗り越えるメンタルを持つことこそが真のアスリートだと強調した。

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