東京五輪競泳男子200メートル個人メドレー準決勝は29日、東京アクアティクスセンターで行われ、瀬戸大也(27=TEAM DAIYA)が1分56秒86で決勝に進出した。
「最後かもしれないと思った」。28日の予選を全体16位とギリギリで通過していた瀬戸は覚悟を決めていた。
本来は「バタフライから積極的に行って後半も耐えていく」のが瀬戸のスタイルだが、この日は違った。バタフライ、背泳ぎの前半100メートルを6番手で折り返し、平泳ぎで一気にペースアップ。一時は先頭に立つ場面もあり、最後の自由形でもトップを争って2着でフィニッシュし、タイムは全体3位だった。
このレースプラン変更は平井伯昌代表ヘッドコーチ、梅原孝之コーチらから助言を受けたという。「梅原コーチが(バタフライを見て)『あれじゃ持たないよ』と。平井先生やたくさんのコーチにももっと落ち着いて行くように言われた」
また、決勝レースは親友でありライバルの萩野公介(ブリヂストン)と臨むことから「公介と日の丸2つ背負って決勝で戦えることに誇りを持って最後まで全力で戦いたいと思います」と意気込んでいる。
400メートル個人メドレー、200メートルバタフライでは決勝に進めなかった瀬戸。「明日は100分の1秒でもタイムを上げて世界のライバル達と勝負ができるかなというのを楽しみたい」と語った。