札幌が生んだ伝説のマンガ家・三原順、北海道初の原画展を開催中! イベントはオンライン配信も!

札幌で生まれ育ち、 描き続けたマンガ家・三原順の没後25年に合わせて、 北海道初となる原画展を、 札幌で開催している。 三原順(1952-1995)は、 42年の短い生涯の中で数多くの鮮烈な作品を描き、 代表作「はみだしっ子」シリーズは熱狂的な支持を得た。 没後も、 全作品が文庫で出版され、 豪華画集が実現するなど、 今もその魅力が多くの人に支持、 再発見されている。 本展では、 初展示となる子供の頃の絵や作文を含む150点あまりの展示作品から、 三原順の世界の原点と魅力を探る。 三原順が約40年前に描いた「はみだしっ子」シリーズは、 実の親に暴行、 放置、 監禁、 殺されかけて家を捨てた4人の少年が、 鋭いまなざしを社会や自分自身にも向けながら、 時に楽しく時に泣きながら旅を続ける物語。 独特の魅力に満ちた本作は、 他にかけがえのない物語として読者の心をつかみ、 熱狂的な支持を得た。 彼女の作品は、 自分を徹底的に否定されて育った子どもたちに、 自分を取り戻す力を与えてくれていた。 三原順没後、 絶版作品の復活を望む運動が広がる。 彼女の作品に助けられた、 何かできることはないか。 やがて、 三原順の作品はすべて復刊され、 幻の作品の出版、 特集本や画集まで実現。 2015年に東京で開催された「~没後20年展~三原順 復活祭」では、 日本全国のみならず、 海外からもファンがつめかけ、 異例の会期延長となった。 そして没後25年、 三原作品が札幌に里帰りする。 本展では、 三原順の幼少期から未完の遺作までの主な作品、 没後の軌跡を年代に沿って紹介し、 最後にいくつかの視点で作品を振り返る。 約150点の展示作品のうち、 子供の頃の絵や作文はすべて、 本展で初展示。 それらは、 三原順のマンガ家としての萌芽と、 一人の子どもの眼に映った、 かつての札幌の風景を伝えてくれている。 三原順の作品には、 カラー原画、 高校時代の小説、 投稿作品など、 いくつか所在不明のものがある。 札幌の地で開催する本展では、 それらの発見や証言を得られる効果を期待している。 また、 多くのマンガ家を輩出している北海道に、 マンガ美術館があるべきでは? という展示やイベントも行なう。 会場では、 「三原順の世界展」オリジナルの図録・グッズや、 画集『三原順 All Color Works』(2020年、 白泉社)などを販売。

関連トークイベント

会場:札幌市民交流プラザ 2階 SCARTSスタジオ

1.「三原順のことばを考える」

日時:2021年7月31日(土)13:00~ 出演:瀧波ユカリ(マンガ家)、 三角みづ紀(詩人) 司会:赤木国香(北海道新聞社記者) ※イベント1は動画配信のみとなりました。

2. 「順さまのワイワイ仕事場(あるいはシュラバ)」

日時:2021年7月31日(土)16:00~ 出演:笹生那実(マンガ家)、 楡崎玲奈(元アシスタント) ※ライブ中継があります。 会場参加は満席となりました。

3.「北海道にマンガミュージアムを!」

日時:2021年8月1日(日)14:00~ 出演:ヤマダトモコ(マンガ研究者、 明治大学 米沢嘉博記念図書館) 表智之(北九州市漫画ミュージアム専門研究員) ※ライブ中継があります。 動画配信、 ライブ中継については、 公式サイトのイベントページを参照を。

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