ANAHD、4~6月期営業赤字646億円 コスト削減進み赤字幅は約1000億円改善

 

 ANAホールディングス(株)(TSR企業コード:290096677、東京都港区、東証1部)は7月30日、2021年4~6月期(第1四半期)の連結営業赤字が646億1200万円だったと発表した。1度目の緊急事態宣言の影響を受けた前年同期は1590億6500万円の赤字で、944億5300万円赤字幅が縮小した。コロナの影響で旅客は厳しいが、社員出向や減便などコスト削減や好調な航空貨物が寄与した。

 2021年4~6月期の連結決算は、売上高1989億1100万円(前年同期比63.6%増)、営業利益646億1200万円の赤字(前年同期1590億6500万円の赤字)、当期純利益511億5900万円の赤字(同1088億1900万円の赤字)と増収を確保し、赤字幅も縮小した。

 2022年3月期の連結業績予想は据え置き、営業利益は280億円の黒字を見込む。だが、国内は4度目の緊急事態宣言の発令や、夏休み期間中の感染者急増などで需要回復が遅れている。コスト削減など事業構造改革が進捗しているが、コロナ収束が長引くと業績への影響は避けられない。

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