ナショナルズ・カストロが30試合出場停止 処分明けに解雇へ

日本時間7月31日、ロブ・マンフレッド・コミッショナーは、メジャーリーグ機構が定める「家庭内暴力・性的暴行および児童虐待に関する共同方針」に違反したとして、ナショナルズのスターリン・カストロに30試合の出場停止処分(無給)と罰金(金額非公開)を科したことを発表した。メジャーリーグの規定により、カストロは今年のポストシーズンに出場することができない。また、ナショナルズは出場停止処分明けにカストロを解雇する意向を明らかにしている。

現在31歳のカストロは今季ここまで87試合に出場して打率.280、3本塁打、38打点、OPS.708を記録。カブス時代の2010年5月に20歳でメジャーデビューを果たして「1990年代生まれの初のメジャーリーガー」となり、12年間のキャリアで通算1722安打をマークしている。カブス時代に3度(2011年・2012年・2014年)、ヤンキース時代に1度(2017年)オールスター・ゲーム選出の経験もある。

カストロはDV疑惑が浮上して日本時間7月17日に休職リスト入り。ナショナルズのマイク・リゾーGMはこの時点で「カストロが再びナショナルズでプレーすることはないだろう」と発言していたが、その言葉通り、出場停止処分が終了するとともにカストロを解雇することを決めた。

カストロは2019年オフにマーリンズからFAとなり、2年1200万ドルでナショナルズと契約。今季の年俸は700万ドルのため、移籍情報サイト「MLBトレード・ルーマーズ」は「カストロは今回の出場停止処分により約100万ドルのサラリーを失うことになる」と伝えている。

なお、メジャーリーグでは現在、ドジャースのトレバー・バウアーも性的暴行疑惑により休職リスト入り。日本時間7月3日にリスト入りしてから何度も期間が延長されており、戦列復帰のメドは立っていない。「ドジャースの選手の大半がバウアーの復帰を歓迎していない」との報道もあり、今後の動向が注目される。

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