【侍ジャパン】本塁ヘッスラで勝ち越しホームインの坂本「たまたま出ました」

本塁打を含む2安打1打点と活躍した坂本

侍ジャパンの坂本勇人内野手(32=巨人)が31日のメキシコ戦(横浜)で大活躍だ。3回に魂の本塁ヘッドスライディングで勝利への執念を見せれば7回には貴重な追加点となるソロアーチを左翼席へ突き刺し、チームを7―4の勝利に導いた。サヨナラ打を放った初戦のドミニカ共和国戦(28日、福島)に続いてチームのけん引役となっている。

侍ベンチが大盛り上がりとなったのが1―1の同点で迎えた一死一、三塁の場面だった。浅村(楽天)が放った打球はボテボテの投ゴロ。だがメキシコ先発・オラマスが打球処理に手間取る間に三塁走者・坂本が頭からホームに突っ込んだ。

「状況的に『ゴロ・ゴー』なので、投手前の完全にアウトの打球は挟まれて何とか(走者を)二、三塁にする場面。一瞬これはアウトだから挟まれようと思ったんですけどはじいてくれたから。(本塁へのヘッドスライディングは)ちょっとあせったんですけど、たまたま出ました。あんまりしないので。意識してやったわけじゃない。一番早い方法でやっただけです」という坂本の冷静かつ熱い思いがこもった状況判断が侍ジャパンに勝ち越し点をもたらした。

3点リードの7回にはメキシコ5番手・バヌエロスから左翼へ今大会1号ソロ。「ちょっとつまり気味だったんですけどいいポイントでは打てた。次の1点が欲しい場面で(追加点が)取れたのでそれはよかったですね」という坂本の一発でチームはさらに勢いに乗った。

「野球を楽しめている? いやいや楽しんではないです。いっぱいいっぱいです。守備でも打撃でも何とか、何とかと思いながらやっています」という坂本だが、これで侍ジャパンはA組1位が決定し、2日にB組1位(30日午後7時から行われる米国―韓国戦の勝者)と対戦する。

「ここからがさらに大事だと思う。一戦一戦やりたいなと思います」。オープニングラウンド連勝の立役者は改めて気を引き締めた。

© 株式会社東京スポーツ新聞社