東京五輪陸上男子100メートル予選(31日、国立競技場)、多田修平(25=住友電工)は10秒22の1組6着で通過できなかった。
不完全燃焼だった。スタートからの爆発力が持ち味の多田は「隣のロニー・ベーカー選手(米国)にスタートで出られてしまった。あまりそういう経験がなくて、見えた瞬間力んでしまった。全部悪い走りになってしまった」と、思い通りのレース展開に持ち込めなかったことを悔やんだ。
日本選手権を制して臨んだ初の大舞台は「過度な緊張はなく、いい感じの緊張感で挑めていた」。その一方で「こういう舞台で結果を残すのは難しいことだなと改めて感じた」と話す。
「まだまだ自分の力は世界に置いていかれているんだな」と多田。それでも400メートルリレーに向けて「そこで金メダルを獲得できるように。今度はみんなで協力して、信頼しつつやっていけたら」とリベンジを誓った。