全国高校総合体育大会「輝け君の汗と涙 北信越総体 2021」(通称・インターハイ)弓道競技は1日まで4日間、上越市戸野目古新田の謙信公武道館で行われ、23年ぶりに団体戦に出場した男子の上越総合技術は決勝トーナメント2回戦(7月31日)で敗れ、ベスト16に終わった。頂点を目指した戦いは強豪相手に途中でついえたが、今大会団体戦で県勢最上位となり、地元開催で確かな戦績を残した。
予選を競射の末に突破したチームは決勝トーナメント1回戦(1チーム5人計20射)で、予選トップタイの三田学園(兵庫)と対戦。個人戦にも出場した土田莉玖(3年)が4射全て当てたのをはじめ11中し、11―10で競り勝った。
2回戦は全国的な強豪校・秀岳館(熊本)とハイレベルな争いを展開。大前(1番手)の西條陸翔(3年)と土田が4射皆中するなど15―15の同点に。1人1射ずつ計5射で争う競射にもつれ込み、3―4で惜敗、8強入りはならなかった。
顧問の齊藤良江教諭は「いい試合だった。悔しいが、普段やっていることを出せた」と評し、高校入学後に競技を始め2年4カ月で全国16強に上り詰めた選手たちに「練習をいっぱいやってきた成果。よく頑張った」と賛辞を送っていた。
水害乗り越え20年目初出場 人吉高
○…昨年7月、甚大な水害に見舞われた熊本県人吉市から人吉高弓道部女子が創部20年にして初出場し、決勝トーナメントに進出した。荒川美紀監督によると、昨年の豪雨災害により練習場所の市弓道場が避難場所となり9月まで使えなくなるなど、さまざまな困難を抱えながらも工夫して練習してきた。「皆さんに支えていただき、お互いに助け合いながら、前向きに諦めずに頑張ったのが良かった」とねぎらう。
7月26日に上越入りし、8月2日まで滞在する。同監督は上越の印象を「田んぼと山、地元の風景と似ていて子どもたちは気に入ったみたい。食もおいしい。海を見せて帰ります」と話した。赤池凜乃亜主将(3年)は涙を浮かべながら「みんな弓道という競技が大好きで、きついとか、つらいとかそういう思いはなかった。ただ楽しみながら続けることができた」とし、感謝の気持ちを表した。
同校からインターハイは他にカヌーと山岳に出場するという。