侍ジャパンの相手米国はどんなチーム? 大谷恩師が監督、元ヤンキース守護神も

米国代表を率いるマイク・ソーシア監督【写真:Getty Images】

野球日本代表「侍ジャパン」は2日19時から米国と準々決勝を戦う

■日本 ー 米国(2日・ノックアウトステージ・横浜)

東京五輪の野球競技は1日からノックアウトステージ(変則型決勝トーナメント)がスタートした。グループAを1位で通過した野球日本代表「侍ジャパン」は2日の準々決勝でグループBを1位で通過した米国代表と対戦することになる。

決勝トーナメントで侍ジャパンにまず立ちはだかる米国代表とは、どんなチームなのだろう?

前回、野球競技が実施された北京五輪では3位決定戦で日本に勝って銅メダルを獲得した米国。この東京五輪では、大谷翔平投手のメジャー1年目にエンゼルスで指揮を執っていたマイク・ソーシア氏が監督を務める。MLBがシーズン中のため、現役メジャーリーガーはいないものの、元メジャーリーガーや若手有望株、そしてNPBでプレーする選手たちがメンバーに名を連ねている。

元メジャーリーガーのベテラン選手はなかなかの大物が揃う。その1人が、レイズで2005年から2009年まで5年連続2桁勝利をマークするなど、通算108勝を誇る37歳のスコット・カズミアー投手。現在はジャイアンツ3Aの在籍だが、今季もメジャーで3試合に登板している。エドウィン・ジャクソン投手はメジャー通算412試合に登板し、107勝をあげてきた右腕。MLB最多記録の14球団を渡り歩き“ジャーニーマン”とも称された投手だ。

ヤンキースの元守護神・ロバートソンは通算137セーブ、NPB選手も3人

デービット・ロバートソン投手は通算137セーブを誇るクローザー。ヤンキースに在籍した2014年には、伝説のクローザーであるマリアノ・リベラ投手から守護神の座を引き継ぎ、39セーブをマーク。メジャー通算661試合に登板した実績を持ち、グループリーグでもクローザーを任されていた。野手ではトッド・フレイジャー内野手がメジャー218本塁打を誇る強打者だ。

NPBからはソフトバンクのニック・マルティネス投手、ヤクルトのスコット・マクガフ投手、DeNAのタイラー・オースティン外野手が選出。この3人に加えて、今季途中までオリックスに在籍しながらも、家族の来日が叶わなかったために退団を選択したブランドン・ディクソン投手(カージナルス3A)も選ばれている。

マルティネスとマクガフは7月31日の韓国戦でNPBリレーを見せて勝利に貢献。ディクソンも初戦のイスラエル戦で好リリーフを見せた。オースティンはグループリーグの2試合で9打数4安打4打点と活躍中。侍ジャパンの山田哲人内野手と共に、現時点で大会最多打点をマークしており、侍ジャパンにとっては警戒すべき選手だ。

投手のゴースはメジャー通算372試合出場の実績がある元外野手

若手ではトリントン・カサス内野手やシメオン・ウッズ・リチャードソン投手が怖い存在か。カサスは2017年に行われた「U-18ワールドカップ」で日本戦で左中間に本塁打を放っている。リチャードソンは五輪期間中にブルージェイズからツインズへとトレードされたことでも話題となった。

また、一風変わった“変わり種”選手もいる。有名なのは、マーリンズ3Aのエディ・アルバレス内野手。ソチ五輪のショートトラック5000メートル銀メダリストで、夏冬の五輪両方でメダルを目指す異色の内野手だ。また、インディアンス3Aのアンソニー・ゴース投手はメジャー通算372試合を誇る元外野手。2015年にはタイガースで140試合に出場していたものの、2017年に投手に転向し、今回の五輪メンバーに選ばれた。

悲願の金メダルを狙う侍ジャパンにとって、韓国とともに最大のライバルになると目されている米国代表。現役のメジャーリーガーはいないものの、そのメンバー構成は多士済々だ。侍ジャパンは一体どんな戦いを見せるのか。試合は2日の19時開始予定だ。(Full-Count編集部)

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