1カ月ぶりに公務復帰 糸魚川市・米田徹市長 記者会見で陳謝・決意

 骨盤骨折のため7月3日から入院療養していた糸魚川市の米田徹市長は2日、公務に復帰した。同日に市役所で記者会見を開き、経過などを報告した。 米田市長はつえ歩行で入場。若干痩せたものの元気な姿を見せた。冒頭で「けがにより入院していた間、市民の皆さまをはじめ多くの方々に、ご心配とご迷惑をお掛けしました」と陳謝した。

米田市長の公務復帰で開かれた記者会見(2日、市役所庁議室)

 けがの状況を米田市長は、主治医から退院の許可を得て、先月30日に退院したと報告。「通常の歩行に戻るにはしばらく時間はかかる見込みだが、公務を執行する上では問題がない」などと復帰理由を述べた。

後任副市長の人選などの質問に答える米田市長(同)

 約1カ月の不在の間は「職員と連絡を密に行い、議会や課題の対応などの状況を聞き、その都度指示を出すとともに、重要な起案なども確認し、市政が停滞しないよう努めてまいった」。官製談合事件等の不祥事発生を受けた市議会特別委員会や第三者委員会の審議を踏まえ、あらためて「再発防止ならびに信頼回復に取り組む」と決意を述べた。

 市長選の投票依頼発言問題で辞任表明した藤田年明副市長に関して「市政への影響を鑑みた本人の意思を尊重することとした」と説明。「今後、市政の停滞を招かないよう対応していく。副市長の退任日についてはあらためてお知らせする」とした。

 「私自身、この入院期間は市政を顧みる機会となった。思うところを担当課とも共有し、住民福祉の向上に今まで以上に真摯(しんし)に取り組んでいく」と述べ、新型コロナウイルス感染防止対策、ワクチン接種の推進など、諸課題への対応にあらためて意欲を示した。

 続く質疑応答で米田市長は骨折時の状況について梅の木の剪定中にバランスを崩してコンクリート上に落下したと報告した。

 長期入院による藤田副市長の辞職時期への影響については「副市長に大変申し訳なく思っている。私が入院したため先延ばしになったものと捉えている」と言及。入院時に職務代理者を置かなかった判断は「問題なかった」との認識を示した。後任副市長の人選などは「これからの協議になる」とした。

© 株式会社上越タイムス社