【東京五輪】不公平? トランスジェンダー選手が初の五輪出場…重量挙げで結果は「記録なし」

記録なしに終わったハバード(ロイター)

東京五輪重量挙げ女子87キロ超級(2日、東京国際フォーラム)に五輪史上初めて男性から女性への性別変更を公表したトランスジェンダーのローレル・ハバード(43=ニュージーランド)が出場し、スナッチ3度に失敗(120キロ、125キロ、125キロ)して記録なしに終わった。

国際オリンピック委員会(IOC)の規定では、血液中のテストステロン(男性ホルモン)値を基準以下に保つなどの条件を満たせば、トランスジェンダー女性が、女子種目に参加することを可能性としており、今回の出場に至った。

ハバードは10代のときに男性として、国内ジュニア記録を樹立したが、性別への違和感から競技から離れた。その後、30代で性適合手術を受けると、女子選手として復帰し、2017年世界選手権では銀メダルを獲得していた。

ハバートは大会前にIOCを通じて「さまざまな人が参加できるようにするIOCの取り組みに感謝したい」とコメントを発表。結果はともかく念願がかなったわけだが、性適合手術を受けた上で、女子選手として競技に参加するのは不公平だと訴える選手は少なくない。今後も議論が続きそうだ。

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