韓国SK子会社、半導体用「CMPパッド」生産を本格化...輸入依存脱し国産化はかる

韓国SKグループの半導体素材・部品専門子会社であるSKCソルミックス(SKC solmics)が半導体平坦化工程用の核心部品である「CMPパッド」の工場稼働を本格化した。

SKCソルミックスは、忠清南道天安でCMPパッド第2工場の商業運転を開始したと3日明らかにした。昨年470億ウォン(約45億円)を投資して建設したこの工場では、年間12万枚のCMPパッドを生産することができるという。

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ポリウレタン素材で製造するCMPパッドは、半導体の露光・エッチング・蒸着工程などを経た半導体ウェハの表面を機械的、化学的作用で研磨する高付加価値製品である。

半導体の集積度を高めるために必要な重要な素材であり、近年、半導体の微細化と工程数の増加に応じて使用量も増えている。業界によると、CMPパッドのグローバル市場規模は、2023年1兆5千800億ウォン(約1500億円)規模に達する見込みである。

(画像:SKCソルミックス天安工場におけるCMPパッドの製造工程=SKCソルミックス)

CMPパッド市場は技術・特許の障壁が高く、新規参入が容易ではない。現在、CMPパッドの世界市場は、デュポンなどの米国企業がシェア90%以上を占めている。

SKCの半導体材料事業は、2015年の進出以来、独自の研究開発により、国内外で特許200件を出願するなど、事業競争力を確保している。

CMPパッド工場の本格稼働により、既存工場を含めて年産18万枚の生産能力を確保したSKCソルミックスは、今後CMPパッド国産化率を高めていく計画である。

SKCソルミックスの関係者は、「天安工場は輸入に依存してきたCMPパッドを製造し、半導体素材の国産化を導いていく拠点となる」とし、「海外のグローバル半導体メーカーの認証評価を終えて、グローバル市場に進出し、半導体材料のサプライチェーンの強化に貢献する」と述べた。

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