抗ウイルスで安全安心をPR タクシー全車両に光触媒コーティング 諫早

光触媒の抗ウイルスコーティング済みステッカーを貼った車両=諫早市内

 諫早市タクシー協会(永尾典嗣会長)に加盟する全6社が、保有する全171台の車内に光触媒の抗ウイルスコーティングを施した。新型コロナウイルス問題の影響で打撃を受ける中、コーティングしたことを知らせるステッカーを車両に貼り、業界挙げて安全安心をPRしている。
 同協会によると、観光客や夜の飲み客の減少、高齢者の外出自粛に伴い、各社の毎月の売り上げはコロナ禍前の同じ月と比較し、最大5割程度落ち込んだ。乗客、乗務員を感染から守るため、各社は乗務員の検温やマスク着用、アルコール消毒、車内を仕切るパーティション設置などの対策を講じている。
 今回、それぞれの取り組みに加え、10年以上の持続効果があるとされる光触媒の抗ウイルスコーティングを各社が足並みをそろえて実施。費用は市の補助事業を活用した。今回採用した光触媒製品を製造する佐賀県の企業によると、コロナ問題を受けて、各地の公共交通機関や高齢者施設などからの受注が増えているという。
 同協会は「各社の売り上げは一時期に比べると持ち直しつつあるが、コロナ禍以前の水準には回復していない。感染防止策を徹底することで、安心してタクシーを利用してもらうとともに、乗務員の健康も守りたい」としている。

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