〈なおえつうみまちアート〉作家紹介〈8〉 安国寺通り特設会場 アートを身に着け、暮らす 「動く。動き出す。遊び。」(松岡亮さん)

 松岡亮さんは幼い頃から絵を描き続け、そのまま大人になり、息をするように描き、刺しゅうや布のコラージュの作品を国内外で発表し続ける旅する作家です。

 今回は本プロジェクトのために、50枚の白い半袖シャツに、自らの手でカラフルなコラージュシャツを制作。リサーチで訪れた直江津で過ごした時間の印象を込めました。そのシャツは全て直江津在住、勤務、通学されている希望者の方の手に渡り、こうしている今も、そのシャツは着用いただいている皆さんそれぞれの生活になじんでいると思います。

刺しゅうの半袖シャツ50枚は直江津の人に配られ、生活の中でアートを表現している

 7月のよく晴れた土曜日に船見公園にシャツを着て集合していただき、作家が指名したカメラマンが集合写真を撮影しました。その写真と一緒に作家からのメッセージを添えて会期中会場に掲出しています。そして9月にはそのシャツを全て回収し、会場で3、4日間展示をした後、作家が直江津の会場に滞在し、そのシャツを自由に縫い合わせて1枚の大きな布の作品に仕上げ、残りの期間展示します。

 アートを身に着ける、アートと暮らす、アートが直江津の街の風景になる。そんな貴重な体験を、ぜひ楽しんでください。(文・キュレーター、鈴木潤子さん)

 絵を描く。刺しゅうや布のコラージュ作品なども発表。いつからだったか子どもの頃から描き続ける。それが生活や旅につながり、人につながり瞬間や場所につながり、描き続けることにつながる。つながる中で絵やインスタレーション、壁画、刺しゅうの制作など、solo exhibition(ソロ・エキシビション)やlive paint(ライブ・ペイント)など国内外を問わず活動を続ける。おわり

松岡亮さん

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