【レスリング】浜口京子「巨体で突進して放り投げる…バファロー屋比久だ!」豪快グレコに大興奮

銅メダル獲得を喜ぶ屋比久翔平(右)

気合だ! 東京五輪のレスリング競技3日目(3日、幕張メッセ)、屋比久翔平(26=ALSOK)が男子グレコローマン77キロ級3位決定戦でゲラエイ(イラン)をテクニカルフォールで下し、銅メダルを獲得。土性沙羅(26=東新住建)は女子68キロ級3位決定戦で敗れ、2大会連続のメダル獲得はならなかった。川井友香子(23=ジャパンビバレッジ)は同62キロ級で決勝進出を果たし、銀メダル以上が確定。五輪2大会銅メダルで本紙レスリング解説の浜口京子(43)が、選手たちの激闘を〝らしさ満点〟に解説。ねぎらいの言葉とエールを送った。

【浜口京子 気合でGo!】気合だ! 屋比久選手、おめでとうございます。かっこよかったです。リフト技に、最後はボディースラム。プロレスのような豪快な技で、グレコの魅力を十分に見せてくれました。

大熱戦で体中の毛穴から汗がしたたり落ち、疲労困ぱいの中、ちゅうちょなく投げ技にいく。これは気持ちの強さがなければできません。厳しい練習に裏打ちされたスタミナがあるからこそ、あのタイミングで力技を出すことができました。お父さん(保さん)に指導を受けてきた「前へ、前へ」の教えも終始貫いていました。まるで巨体で獲物に突進し、角で相手を放り投げるバファロー。バファロー屋比久です。日本グレコは2階級に出場し、2つのメダルを獲得。日本の強さが際立ちました。

土性選手。完全燃焼してくれました。ケガを乗り越え、できることすべてをやってきたと思う。勝利した中国戦に、土性選手の試行錯誤の跡が現れていました。生きざまを見させてもらいましたよ。

そして川井友香子選手! 今日は入場の時から非常に落ち着いていました。動きも軽快。反応もとても良かった。心・技・体がそろっている。パーフェクト友香子でした。

今までは姉の梨紗子選手と一緒にいて、前に梨紗子選手がいるイメージがありました。でも、五輪のマットに立った姿を見たら、とても堂々として、今にも空に羽ばたきそうでした。お姉さんの存在がなくとも、1人で戦える。そんなオーラを出していました。

決勝の舞台では、緊張して硬くなってしまうかもしれません。そういう時こそ、細心の注意を払い、丁寧なレスリングを意識してほしい。パーフェクト友香子なら、絶対に金メダルを手にできます。頑張れ!

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