【ゴルフ】〝灼熱地獄〟の霞ケ関CCで米トンプソンのキャディーがリタイア

日陰で汗を拭くトンプソン。暑さとの闘いでもある(ロイター)

東京五輪のゴルフ競技が行われている埼玉・霞ケ関CCが〝灼熱地獄〟と化している。

ゴルフ女子第1ラウンドが行われた4日、レキシー・トンプソン(米国)のキャディーを務めたジャック・フラム氏が15番で熱中症のためリタイアを余儀なくされた。トンプソンは15番でフラム氏から「顔が白く見えないか?」聞かれ、日陰で休むように促した。その後米国チームのドナ・ウィルキンス氏が代役キャディーとなった。ホールアウト後のトンプソンは「とにかく彼が無事であることが大事。ただただ健康でいてほしい」と心配そうに語った。

第2ラウンド以降も暑さとの戦いとなるが、トンプソンは「一度、集中力を失ってしまうと、あらゆる集中力を失ってしまう。そうならないように水分補給は欠かせないが、あの暑さの中ではそれでも集中を保つのは難しい」と厳しい表情を浮かべた。

またフィリピン代表の笹生優花(ICTSI)のキャディーを務める予定だったライオネル・マテチュック氏は2日の練習ラウンド後、熱中症で病院に搬送され、本番でバッグを担ぐことができなくなった。笹生は3日に「彼とオリンピックをプレーできないのは悲しいけど、健康の方が大切。(フィリピンチームの)コーチがキャディーをやってくれるので彼と一緒に頑張りたい」と語っていた。

第2ラウンド以降、選手の消耗は暑さで日に日に激しくなっていくだろう。金メダル争いは、真夏の〝サバイバル戦〟の様相を呈してきた。

© 株式会社東京スポーツ新聞社