立憲民主党の早稲田夕季氏（衆院神奈川4区）は4日の衆院厚生労働委員会の閉会中審査で、新型コロナウイルスの入院対象者を重症者らに絞り込むとした政府方針について「自宅療養が自宅放置になるのではないか」と懸念を示した。
政府は感染急拡大で病床が逼迫（ひっぱく）する中、中等症でも重症化リスクの低い人は自宅療養とする方針を決めた。
早稲田氏は「医療崩壊であり、自己責任を強いる無責任な対応だ」と批判。これに対し、田村憲久厚労相は「今までは病床に余裕があったから症状が軽い人も入院できた。（感染が）拡大しつつある中、命を守るための対応と理解してもらいたい」と答弁した。
一方、政府の感染症対策分科会の尾身茂会長は感染拡大の理由の一つにデルタ株の影響を挙げ「感染拡大のスピードと医療に対する逼迫のインパクトは今までにない厳しいものだ」と指摘。入院対象者を絞り込む政府方針については、事前の相談を受けていなかったことを明らかにした。
