【侍ジャパン】甲斐が攻守に大活躍 栗林にブルペン電話で相手打線のレクチャーも

3回、ライト前ヒットを放った甲斐

東京五輪野球の準決勝・韓国戦(横浜)で甲斐拓也捕手(28=ソフトバンク)が、好守にわたり大活躍。決勝進出に大貢献した。

好調の打撃はこの日も1安打2四球、3出塁の活躍。今大会でポイントゲッターとなっている1番・山田(ヤクルト)、2番・坂本(巨人)につなげた。

3回には無死一塁からバントを試みながらも2ストライクと追い込まれてしまったが、バスターで右前打を放ち、坂本の犠飛による先制を呼び込んだ。8回には二死一、二塁から四球を選び、直後の山田の劇的一打を生んだ。

稲葉監督も8回のシーンを挙げて「拓也の四球というのが非常に大きかったと思う。打ちたいところなんですけど、しっかり我慢して四球を選んで次につなげた。ああいうみんなのつなぎがいい方向に行ったと思います」とたたえた。

8回の攻撃中にはベンチから直通の電話でブルペンと会話するシーンもあった。電話の相手は9回に登板した守護神・栗林(広島)だ。韓国打線のレクチャーをしていたという。「イニングに入る前に僕の持っている打者のイメージというのを伝えておけば栗林も入りやすいと思った」。

グラウンドに出てきてからでは伝える時間も限られてくる。事前に伝えておくことで栗林も心の準備ができる。そんな気づかいからだった。

金メダルまであと1勝。持ち味のディフェンス面だけではなく、打っても打率5割と絶好調だ。決勝戦でも甲斐の活躍に期待が高まる。

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