【東京五輪】菅首相は金メダリストへの国民栄誉賞授与で支持率アップできるのか?

菅義偉首相

菅義偉首相(72)が東京五輪の閉会後、金メダリストへの国民栄誉賞授与の声が高まることへの期待を受けて「検討の指示に入るはず」(政府関係者)との情報が流れている。

国民栄誉賞は、菅首相が検討を指示した後、内閣府が民間の有識者から聞いた上で最終的に授与されることが決まる。

規定には「広く国民に敬愛され、社会に明るい希望を与えることに顕著な業績があったものについて、その栄誉をたたえること」とあるが、時の首相の判断が大きいことから「人気取り狙い」「政権浮揚のためだ」と大ブーイングの声が上がることが定番メニューだ。

ある立憲民主党議員は、2011年に旧民主党の菅直人政権でサッカー女子日本代表〝なでしこジャパン〟に国民栄誉賞授与した際の苦い経験談をこう振り返る。

「菅直人政権の時は数ポイント支持率が上がった程度でした。4年前、安倍内閣が平昌五輪でフィギュアスケート男子で2大会連続の金メダルを獲得した羽生結弦選手に授与した時も大きな効果はなかったはずです」

すでに菅首相は東京五輪で日本勢第1号の金メダルを獲得した柔道男子60キロ級の高藤直寿選手(28)に、公邸から電話で祝福した際、「秘書官のメモを読んでいるように思われて逆効果だった」(自民党関係者)との指摘もある。

自民党議員も「良くて横ばい。下手すれば新型コロナ対策失敗で、さらに支持率が下がることだって十分ありますよ」と警戒している。

果たして国民栄誉賞の授与はあるのか。

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