【東京五輪】1968年以来の「銅」なるか サッカー男子、きょう運命のメキシコ戦

メキシコとの3位決定戦に向けて調整するサッカー男子の日本代表=千葉県内

 準決勝のスペイン戦は延長までもつれ込む激闘の末に敗北。6日の3位決定戦は、中2日の6連戦目と疲労も重くのしかかる中、目標の金メダルを逃したショックから精神面を立て直せるかが鍵になる。

 4日のミーティングでは、4強止まりだった2012年のロンドン五輪の映像をチームで見返した。

 準決勝敗退で気落ちしたチームは、韓国との3位決定戦も0─2で完敗。当時のメンバーだった主将吉田が「ここで終わっちゃいけない。ああいう経験はもうしたくない」と語り掛けたという。

 9年前と同じ轍(てつ)を踏むまいと、オーバーエージ(OA)の吉田や酒井の思いを若手も共有した。

 攻守で存在感を見せる旗手=川崎=は「(当時の)選手の表情を見るとメダルを取れなかった悔しさが本当に表れていたし、(吉田)麻也さんが言ったこと全てが心に残っている」。全試合でゴールを守る谷=湘南=も「絶対に悔しい思いをして終わりたくない。そういう結果に麻也さん(酒井)宏樹さんをさせたくない」と決意した。

 準々決勝、準決勝はともに120分間で無得点に終わり、1968年のメキシコ大会以来となる銅メダル獲得には攻撃陣の奮起が欠かせない。ここまで1得点の前田=横浜M=は「チームを勝たせるための得点を取れていないのは悔しいが、振り返っても意味ない。あと1試合なので何が何でも勝ちたい」と闘志を見せた。

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