河村たかし市長の“不謹慎前科” 野球詳しくないのにドラゴンズ帽で選挙戦

“金メダルがぶり騒動”を起こした名古屋市長の河村たかし氏(72)に批判が殺到している。「憧れの金メダルが目の前にあり、とっさの行動だった。長年の努力の結晶を汚す行為。心からおわびします」と陳謝したが、バッシングは止まらない。そもそも河村氏にはスポーツを政治利用した“前科”があり、今回のメダル騒動はそんな意図が裏目に出たのではとささやかれているのだ。

河村氏は4日、表敬訪問した東京五輪・ソフトボールで優勝した後藤希友投手(トヨタ自動車)の金メダルにかみつき、各方面から大バッシングを受けた。

地元・名古屋のテレビ関係者は「河村市長が金メダルにかみついた場面を放送すると、抗議や苦情の電話が殺到し、回線がパンク寸前です。『キモいから放送するな!』という声まである。すべての在名テレビ局がこのシーンをニュースで流すので、まるで河村市長のネガティブキャンペーンになっています」と現状を明かす。

名古屋市民がここまで敏感になっているのは、河村氏にはスポーツの政治利用についての“前科”があるからだ。

同テレビ関係者によれば「河村氏は選挙期間中、地元の中日ドラゴンズの帽子をかぶって選挙運動する。ただ、必ずこれに『中日の帽子をかぶって選挙運動するのはいかがなものか?』『球団の人気を利用しているのでは?』という声が上がる。でも、本人はどこ吹く風です」という。

しかも、大して野球に詳しくないというオチがつくというから、陰では「人気取りが命のパフォーマー」と揶揄されているのだとか。

政治家が困った時にスポーツを政治利用するのは、よくあることだ。同関係者は「河村氏は名古屋市長として現在4期目を迎えながら、大村秀章知事に対するリコール署名の不正問題で、政治家としてのイメージを損ねてしまった焦りもあったのだろう。地元の注目度が高い金メダリストの表敬訪問を受けて、少しでも汚名返上したくてパフォーマンスに出たのだが、社会的な感覚が欠如して墓穴を掘った」と分析した。

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