英紙が灼熱の東京五輪を〝拷問〟と報道 テニス・メドベージェフは試合中に「死ぬかもしれない」

試合中に汗を拭くメドベージェフ(ロイター)

8日に閉会式を迎える東京五輪は、いよいよ佳境に入った。

東京は3日連続で34度を越え、6日朝に札幌で行われた陸上男子50キロ競歩でも、選手たちは暑さに苦しめられた。

海外メディアでも東京五輪の暑さを特集。英紙「ガーディアン」は「史上もっとも暑い五輪でアスリートとボランティアが〝拷問〟」という見出しで、東京五輪に出場した各国選手の声を伝えた。

同紙によると、試合時間を夜間へシフトすることを提案していたテニスの男子世界ランキング2位のダニル・メドベージェフ(ROC)は試合中に「試合を終わらせることはできるが、死ぬかもしれない。その時は誰が責任を取るんだ?」と審判に語り、試合後も息苦しさとめまいを訴えていたという。

水競技でも東京湾の水温が29度あったとした上で「スープのように熱いと評された」と伝えた。またカヌー・スラロームでは、マテイ・ベヌーシュ(スロバキア)が人工の急流を「お風呂の水をこぐようなもの」と表現したという。

東京開催が決まってから懸念されていた「暑さ問題」だが、海外勢にとっては予想以上だった様子。同紙では東京五輪が2008年の北京や16年リオデジャネイロなど他都市の五輪よりも気温が高いとする専門家の意見を紹介した上で、アスリートにとっても危険だと指摘。今後は暑さを念頭に置いた開催都市の厳選や開催時期の見直しなどが必要だとした。

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