【レスリング】乙黒拓斗「金」王手!「スポーツ選手として2回目の負けは屈辱的なので」

決定進出を決めた乙黒拓斗

東京五輪のレスリング準決勝(6日、幕張メッセ)で、男子フリー65キロ級の乙黒拓斗(22=自衛隊)が世界ランキング1位のガジムラド・ラシドフ(ROC)を3―2で下し、決勝進出を果たした。

勝利直後は両手を突き上げ、続けて右手で渾身のガッツポーズ。だが、汗がしたたるままに現れた取材エリアでは笑顔を封印した。

「準決勝は1回負けている相手。スポーツ選手として2回目の負けは屈辱的なので、負けない気持ちで挑みました」

この1年半は新型コロナウイルス禍で、前の見えない状態だった。ここまでの道のりを振り返った乙黒は「開催されるか分からない大会でしたが、いろんな方々にサポートしてもらい、大会があると信じて準備をしてきた。それが出せて良かったです」と話した。

2018年世界選手権は日本男子最年少(19歳10カ月)で初制覇。初出場となる五輪の舞台で金メダルへ王手をかけたが「五輪どうこうではなく、たた1試合に勝ちたいという気持ちで頑張りたい」と気持ちを引き締めた。

前日に74キロ級で1回戦敗退した兄・圭祐の分まで背負い、7日夜の決戦へ向かう。

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