株式会社リンコーコーポレーション(新潟市中央区)が2022年3月期第1四半期決算(連結)、コロナ禍でのホテル事業苦戦が響く

リンコーコーポレーション

株式会社リンコーコーポレーション(新潟市中央区)は6日、2022年3月期第1四半期決算(連結)を発表した。

売上高は30億7,600万円、営業損益は3,500万円の損失(前年同期は1億8,700円の損失)、経常利益は6,000万円(前年同期は1億300万円の損失)、親会社株主に帰属する四半期純損益は8,600万円の損失(前年同期は1億2,100万円の損失)となった。

コロナ禍、同社企業グループの事業拠点である新潟港全体の貨物取扱量は前年同期比で増加し、主力である運輸部門の貨物取扱量も新潟港全体と同様に増加した。一方、ホテル事業部門においては、依然として新型コロナウイルス感染症の影響は続いているものの、感染防止対策を徹底した上、ホテルの利用促進につながるプランを企画販売するなど収益回復に努めた。

セグメント別の業績は以下の通り。

なお、当第1四半期連結会計期間より、報告セグメントの区分を変更しており、以下の前年同期比較については、前年同期の数値を変更後のセグメント区分に組み替えた数値で比較分析している。

運輸部門

同社運輸部門と運輸系子会社4社を合わせた同部門の当期の貨物取扱数量は、一般貨物が前年同期比15.6%増、コンテナ貨物が同1.9%減となり、合計で同3.7%増の142万3,000トンとなった。前年度のコロナ禍の影響で需要が低下していた素材原料の一部に回復の動きは見られたものの、全体的に荷動きは鈍く、同部門の売上高は24億5,600万円となった。

一方、経費面においては、外注費や労務コスト削減に努めた結果、30万円強のセグメント損失(前年同期は900万円の損失)となった。

不動産部門

不動産賃貸の大口契約の終了などが影響し、売上高は7,300万円、セグメント利益は4,000万円(前年同期比16.7%減)となった。

機械販売部門

建設機械の販売は大型機械の販売件数が減少し、前年同期比で減収となったが、建設機械などの整備は堅調に推移した結果、同部門の売上高は1億9,400万円、セグメント利益は1,000万円(前年同期比75.7%増)となった。

ホテル事業部門

依然として新型コロナウイルス感染拡大による行動自粛の影響を受けたが、前年同期比で宿泊人数、レストランの利用人数は増加したほか、宴会部門についても飲食を伴わない宴会場の利用を促進し、収益回復に努めた。この結果、同部門の売上高は2億6,100万円、セグメント損益は9,000万円の損失(前年同期は2億5,000万円の損失)となった。

なお、前連結会計年度においてホテル事業部門に属していた株式会社ホテル大佐渡については、同社株式の譲渡に伴い、当第1四半期連結会計期間の期首より連結から除外している。

その他事業部門

産業廃棄物の処理業については、木材の廃材受入増加したことにより堅調に推移した。保険代理店業を合わせたその他事業部門の売上高は8,200万円、セグメント利益は2000万円(前年同期比163.8%増)となった。

その他

建設資材販売のうち、セメント系商品を納入する工事案件が前年同期比で減少した結果、同部門の売上高は2,000万円、セグメント利益は200万円(前年同期比73.7%減)となった。

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