五輪空手男子形 喜友名諒がメダル 「全てに感謝したい」

 東京五輪第15日の6日、沖縄発祥の空手の男子形が東京の日本武道館で行われ、沖縄市出身の喜友名諒(31)=興南高―沖縄国際大出、劉衛流龍鳳会=が決勝で28.72(30点満点)を出し、27.66だったダミアン・キンテロ(スペイン)を破って初代王者に輝いた。県勢の金メダル獲得は全競技を通じて初めて。

 喜友名は予選B組に入り、1回目のオーハンは28.26、2回目のアーナンは28.40。出場11人中ただ一人の28点台を記録し、平均28.33でB組1位で予選を突破した。アーナンダイを披露した準決勝はさらに得点を伸ばして28.72で他を圧倒し、B組1位で決勝進出。オーハンダイを演武した決勝でも再び28.72をたたき出した。

 空手は五輪初採用競技。自国開催の五輪で、発祥の地の選手として圧巻の強さを示し、沖縄に初の金メダルをもたらした。

 青の喜友名に主審の手が上がり優勝が決まると、四方に頭を下げ、礼節を貫いた。試合直後のインタビューでは2年前に亡くなった母紀江さんを思って声を詰まらせ「まずは母親に優勝したよと報告したい」と言葉を絞り出した。

 1990年7月12日生まれ。沖縄東中3年時、佐久本嗣男氏(73)に師事した。世界選手権3連覇中。昨年12月には全日本選手権で史上最多となる9連覇を達成した。

 これまで県勢のメダルは銅が最高だった。今大会、県勢のメダルはレスリンググレコローマンスタイル77キロ級で屋比久翔平(26)=浦添工高―日体大―日体大大学院出、ALSOK=が獲得した銅に続き、2個目となった。

 カヌースプリント男子カナディアンシングル1000メートルの當銘孝仁(28)=沖縄水産高―大正大、新潟・三条市スポーツ協会=は準々決勝3組で4分38秒546の6着で準決勝進出はならず、敗退した。

 喜友名諒の話

 自分一人ではこの舞台に立つことはできなかった。全てに感謝したい。

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