新人マルティン、前半戦の怪我を乗り越え今季2度目のポール獲得「ドーハGPのような自信がある」/MotoGP第10戦スティリアGP

 MotoGP第10戦スティリアGPの予選がオーストリアのレッドブルリンクで行われ、MotoGPクラスでフロントロウを獲得したホルヘ・マルティン(プラマック・レーシング)、フランセスコ・バニャイア(ドゥカティ・レノボ・チーム)、ファビオ・クアルタラロ(モンスターエナジー・ヤマハMotoGP)が会見に出席。予選を振り返り、雨が懸念される決勝レースについての展望を語った。

■ホルヘ・マルティン(プラマック・レーシング)/予選:ポールポジション

「今日は全体的にとてもいい日だったと思う。僕はいつもこのサーキットで速かったけれど、MotoGPクラスではすべてが異なっているから、そこまで強いとは思っていなかった。でも、今日は午前中からミディアムタイヤでとても強さを感じていて、ソフトを履いてからさらにトップに迫ることができた。そしてフリー走行4回目でも、自信を持って走っていられた。だから、『もしかして、ポールポジションを獲得できるかもしれない』と思ったんだ」

「(予選の)前半のアタックではすごく攻めたんだけど、かなりミスをしてしまった。1分23秒1を出したラップではグリーンに出てしまったけれど(トラックリミットをオーバーした)、そんなに悪くはなかった。後半のアタックでは、全力で攻めたよ。クラッシュしそうな瞬間もあったけど、バイクを止めることができた。ポールポジションを獲得できたのは素晴らしいよ。ここに来る前は思ってもみなかった。とてもうれしい」

「サマーブレイクはとても大事だった。前半最後のレースだったアッセン(第9戦オランダGP)では、体調のためにリタイアしてしまった。この状況には自分自身にものすごく腹を立てていたんだ」

「モチベーションを上げるためにこの状況を変えようと、サマーブレイクではかなり頑張ってきたんだ。今はよくなってきていると感じているよ。まだ100パーセントではないかもしれない。きっと最終ラップはちょっと大変だろう。でも、状態はいいと感じているし、カタール(第2戦ドーハGP)でポールポジションを獲得したあとのような自信もある。表彰台獲得だけではなく、もっとよくしていくことにも集中しているんだ」

■フランセスコ・バニャイア(ドゥカティ・レノボ・チーム)/予選:2番手

2021年MotoGP第10戦スティリアGP フランセスコ・バニャイア(ドゥカティ・レノボ・チーム)

「前半戦の終盤はちょっと苦戦していた。アッセン(第9戦オランダGP)は僕たちドゥカティにとって、とても厳しいレースだった。取り組んだことはただひとつ、精神面の強化だ。僕たちは一歩前に進んだと思う。昨日に比べて、今日はよくなった。昨日はちょっと苦しんでいたんだけど、フリー走行4回目ではよくなったことを発揮できた。とてもうれしいよ」

「このサーキットはかなりのブレーキングが必要で、ドゥカティの加速も使うことになる。結果を見れば、トップ6にはドゥカティライダーが4人いる。僕たちのバイクはこのサーキットにとても合っているんだ。でも、明日はレースだ。状況はきっと違っているだろう。雨が降るみたいだからね。でも天気予報によってはレース後(に雨が降る)とも言っている。きっと明日はすごく難しいレースになるだろうね」

■ファビオ・クアルタラロ(モンスターエナジー・ヤマハMotoGP)/予選:3番手

2021年MotoGP第10戦スティリアGP ファビオ・クアルタラロ(モンスターエナジー・ヤマハMotoGP)

「(フロントロウは)とても大事だ。昨日はバイクを止めるのが難しくて、今朝もそうだった。特に3コーナーは危険だったよ。2コーナーではちょっと(タイヤが)ロックするような瞬間が何度かあった」

「今朝最後にアタックしたときには感触がよくなっていたんだ。フリー走行4回目ではすごくいいラップタイムを出せた。そのときは(リヤに)ミディアムタイヤを履いていて、ハードも試したんだけど、あまりよくはなかったね。でも、タイヤに対する考え方はここではいろいろある。レースディスタンス(のラップタイム)については満足だし、(予選で)トラックリミット(オーバーしてタイムがキャンセルされた)があったけれど、1分22秒を出せたのはよかったね」

「(天気は)気にしていないけれど、ドライでのレースなら僕としてはいいし、もし雨ならみんなにとってそうだろうけれど、僕はさらに苦戦するだろう。ここで、できるだけ最善のポジションを獲得しようとしている。自滅はしないよ(苦笑)。前のレースでは素晴らしいフィーリングがあった。そのひとつはかなり雨が降っていた。だから、もし雨ならたくさん降ってほしいね」

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