沖縄コロナ病床の空き、一時2床に…感染拡大で余裕なく 専門家は医療崩壊を懸念

 6日に那覇市の沖縄県庁であった新型コロナの専門家会議で、同日午後4時の時点のコロナ病床の空きが一時的に2床しかなかったと報告があった。コロナ患者を受け入れる県内の医療機関では、感染急増に対応するため病床を増やしているが、7日の入院患者は604人(重症14人、中等症439人)と高止まりが続いている。委員からは医療崩壊を懸念する声が上がった。

 県対策本部では空き病床を一元的に管理するシステムがあり、それを基に入院先を調整している。6日現在精神科病棟などを除き、440床確保しているが、感染拡大で病床の余裕はないという。糸数公医療技監は「対策本部の医療コーディネーターが状況に応じて、病床をこじ開けている状況だ」と説明した。

 特に夜間は病院の受け入れが難しくなるため、県が運営する入院待機ステーションに搬送して、急場をしのいでいるという。

 6日の専門家会議では、県の医療コーディネーターでもある佐々木秀章委員(沖縄赤十字病院第一救急部長)が「(搬送先の調整で)救急隊の現場滞在時間が延びている。来週には待機時間がかなり延長することが見込まれる」と危機感を示した。

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