中日・小笠原 木下投手の登場曲使用で5回零封「何打たれてんねん、といつも言ってくれた」

中日・小笠原

中日・小笠原慎之介投手(23)が8日のエキシビションマッチ・西武戦(バンテリン)に先発し、5回2安打無失点と好投。「公式戦と同じ気持ちでマウンドに立って同じように投げた。いい結果になってよかったです」と3―2の勝利に貢献した。

3日に急逝した木下雄介投手(享年27)の登場曲である湘南乃風の「黄金魂」が流れる中、先発マウンドに上がった。「本当だったら僕の後に投げてもらいたかったという願いがありましたから(木下投手の登場曲を)使わせてもらいました」。頼りになる“兄”と慕っていた木下投手への思いも込めての力投だった。

「僕が打たれたときに『何打たれてるねん』といつも言ってくれた。だから次の登板はしっかり抑えて雄介さんから『ナイスピッチング』と言ってもらえるように頑張ろうという気持ちで毎回マウンドに上がった。今日もヒットを何本(2本)か打たれたので、上から『お前、何打たれてんねん』と言ってるんだろうなと思いながらマウンドに上がりました」

いつもは辛口の与田監督も「よかったね。ボールも低めにある程度集まっていた」と納得の投球だった。

「ストレートでもっともっと押せるように。チーム一丸となって一試合一試合をしっかり勝てるようにやっていきたいです」。後半戦に向けて順調な仕上がりを見せた小笠原が、中日逆襲のキーマンとなりそうだ。

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