「母の治療費稼ぎたい」全中国を泣かせた14歳少女が金メダル 実家は大混乱…報奨金申し出続出

女子高飛び込みで金メダルを獲得した全紅嬋(ロイター)

東京五輪女子高飛び込みを14歳で制し、一躍時の人となった中国の天才少女・全紅嬋の実家が大混乱となっている。

史上2番目の若さで、大会が1年延期になっていなかったら出場できなかった新星。優勝インタビューで「お母さんが病気なので、お金を稼いで治療費にあてたい」と話すけなげな14歳に、中国国民が心を打たれた。

「新京報」など中国各メディアによると、国家やスポンサーからの報奨金以外にも、地元広東省の企業やお金持ちが激励金や家を贈りたいと申し出た。また、片田舎にある果物農家の実家は観光地と化し、押しかけた群衆に取り囲まれる状態に。全紅嬋が食べたいと語ったスパイシーなお菓子が贈られ、実況中継を始める者も出てきたという。

予想外の事態に全の父が「私は娘の栄誉を消費したくない。金は自分の農業で稼ぎます」と、降って湧いた報奨金や家、お菓子を拒否。「静かに暮らさせてほしい」と、沈静化を訴えている。

中国全国民の注目の的となってしまった全紅嬋。3年後のパリ五輪でどんな活躍を見せるか。

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