阪神・矢野監督も絶賛の〝金の塩侍〟 岩崎復活ムードで膨らむVの予感

五輪決勝のしびれる場面を乗り切ってもクールだった岩崎

〝塩侍〟が後半戦も虎ブルペンを支える。侍ジャパンの一員として東京五輪金メダル獲得に貢献した阪神・岩崎優投手(30)は11日よりチームに合流予定。大舞台で得た貴重な経験値を虎のVロードへ還元できるか、期待が集まっている。

貴重な左のリリーフ投手として五輪代表のメンバーに名を連ねた岩崎は、決勝の米国戦では1―0と僅差リードの8回無死一塁の場面を任され、3者凡退に抑える好救援を披露。矢野監督も「稲葉監督や(建山)ピッチングコーチの期待に応えた優(岩崎)は大したもん。金メダルの一員になることができた投球だった。1球のミスもできないような嫌な場面でいってるんでね」と手放しで称賛する度胸満点のマウンドさばきで、チームを悲願の頂点へ導いた。

開幕からチームのセットアッパーとして8回のマウンドを守ってきた岩崎は5月までは防御率0点台をキープする無双モードの活躍。すっかり定番となった〝塩対応コメント〟「0点で抑えることができてよかったです」を量産して注目を集めた。ところが、交流戦突入以降は蓄積疲労などもあり徐々に調子を落とし、防御率も3点台にまで悪化。チームも岩崎の不振と歩調を合わせるように失速。2位・巨人に2ゲーム差と詰められ前半戦を終えた。

それだけに五輪の舞台で安定感抜群の投球を見せてくれた岩崎の復調ムードは間違いなくチームにとっても好材料。球団関係者も「制球力に加え球威も間違いなく戻ってきた。後半戦も大いに期待できる内容だっただけに楽しみだよね」と大いに期待を寄せている。

五輪の舞台で得た収穫について問われても「たくさんです。ここでは言えません」と笑みを浮かべながらも〝塩分強め〟のコメントを貫いた岩崎。後半戦も大量の塩コメントを虎党へ届けてほしいものだ。

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