エンゼルス・大谷翔平 自身初の先頭打者三塁打も最終回の好機に空振り三振

初回に三塁打を放った大谷翔平(ロイター=USA-TODAY)

エンゼルスの大谷翔平投手(27)は10日(日本時間11日)に本拠地でのブルージェイズとのダブルヘッダー第2試合に「1番・DH」で出場し、初回に7試合ぶりの安打となる右翼線三塁打を放ち、4打数1安打、2三振だった。打率2割6分6厘。チームは0―4で敗れ、勝率5割に戻った。

4点を追う7回二死満塁、一発が出れば同点の場面で大谷が打席に立つとエンゼル・スタジアムのファンは総立ちだ。マウンドは4番手、守護神の右腕ロマノ。初球の99・2マイル(約159・6キロ)の内角直球はファウル。2球目の直球は外角高めに大きく外れた。3球目のスライダーは外角高めの微妙なコース。球審がストライクをコールすると大ブーイングだ。そして4球目、99・4マイル(約160キロ)の内角高めの直球に空振り三振に倒れた。力勝負に敗れた格好だが、何か吹っ切ったようなスイングだった。

全米が大注目の本塁打、打点のタイトルを争うブルージェイズのゲレロとの直接対決第2ラウンド。初回にゲレロが右前先制適時打を放ち、88打点目をマークした。直後の初回の第1打席。1番打者での出場は6月30日(同7月1日)の敵地ヤンキース戦で「1番・投手」で出場して以来、今季5度目。

相手先発の右腕ストリプリングがカウント1―1から投じたチェンジアップを振り切ると打球は右翼線に飛んだ。大谷は一塁を回って加速すると二塁を蹴って一気に三塁に到達した。安打は3日(同4日)のレンジャーズ戦の4打席目以来、7試合17打席ぶり。三塁打は今季5本目。MLB公式サイトのサラ・ラングス記者は自身のツイッターに「大谷が先頭打者で三塁打を放ったのはメジャー移籍後初。チームでは2018年3月31日のザック・コザート以来」と投稿した。

0―2の3回一死無走者は2番手の右腕リチャーズと対戦。カウント2―2から5球目、91・2マイル(約147キロ)の外角高めの直球を当てただけの三ゴロ。

5回二死一塁は3番手の右腕シンバーに完敗した。ほぼ真ん中のスライダー2球を続けて空振りすると、3球目もスライダーで内角低めに曲がってきた。ボールと判断して見送るも、球審はストライクのコール。大谷は右手を振って不満気な表情を見せた。

ダブルヘッダー第1試合は「2番・DH」で先発出場して、3打数無安打ながらも、今季16個目の盗塁をマークして6点目のホームを踏み、快足でチームの勝利に貢献した。8月は27打数3安打、打率1割1分1厘でノーアーチだ。一発出ればガラリと変わることもある。日本人初の本塁打へ早くきっかけをつかみたい。

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