韓国セルトリオン「バイオ製薬《Herzuma》が日本市場シェアの半分を占めた」

韓国製薬大手セルトリオン[068270]が開発し、列社のセルトリオンヘルスケア[091990]が海外で販売している抗がんバイオ製薬「ハジュマ」(Herzuma®/一般成分名トラスツズマブ=Trastuzumab)が日本市場で半分以上のシェアを占めた。

セルトリオンヘルスケアは、「ハジュマ」が、今年6月基準で、日本で51%の市場シェアを記録し、オリジナル医薬品「ハーセプチン」(Herceptin®)を超えたと11日明らかにした。

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セルトリオンの「ハジュマ」はロシュ(Roche)が販売する乳癌および胃癌治療剤ハーセプチンのバイオシミラーである。セルトリオンのバイオシミラー販売を担当するセルトリオンヘルスケアが2018年8月に日本で発売した。

セルトリオンヘルスケアは、日本で一番初めにリリースされたトラスツズマブ成分のバイオシミラーである「ファーストムーバー」(First mover)のポジションを「ハジュマ」が占めたと強調した。

特に2019年8月、日本の厚生労働省(MHLW)が「ハジュマ」を乳がん「3主要法」に使えるよう許可したことで処方が本格的に拡大したと同社は説明した。

セルトリオンヘルスケアによると、トラスツズマブ成分の薬は、乳癌患者に年間52回投与する「1主要法」または18回投与する「3主要法」に使われるが、日本で3つの主要法で処方される患者が90%以上あるという。

セルトリオンヘルスケア日本法人と流通パートナーである日本化薬が強みを持つ、異なるチャネルに製品を供給するための戦略も、「ハジュマ」の成長を牽引したと同社は強調した。

セルトリオンヘルスケアは、日本国内での「ハジュマ」の成長が今後も持続すると予想した。日本政府が今年6月に発表した「経済財政運営と改革の基本方針2021」にバイオシミラーの使用促進策を含むなど、友好的政策が拡大されているからであると説明した。

セルトリオンヘルスケアは、日本政府の政策の変化が実際のバイオシミラー処方の増加につながるよう、オンライン学会、医療スタッフ対象製品トレーニングやプロモーション拡大などに力を注ぐ方針だ。

一方、「ハジュマ」と共に日本で販売されている自己免疫疾患の治療のためのバイオシミラー「Remsima®」(一般名インフリキシマブ=Infliximab)は、第2四半期(4~6月)基準でシェア20%を突破したと明らかにしている。

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