新潟県糸魚川市の糸魚川市選挙管理委員会が藤田年明副市長に対する告発状を糸魚川警察署に提出

藤田年明副市長(2021年7月21日撮影)

新潟県糸魚川市の糸魚川市選挙管理委員会は11日、令和3年4月の糸魚川市長選挙において、藤田年明副市長が糸魚川市の幹部職員らに「頼むね」などと声をかけ、米田徹市長への投票依頼をしたともとれる行動に対して、糸魚川警察署に対して告発状を提出したと発表した。糸魚川市選挙管理委員会によると、告発状は受理されたという。

糸魚川市選挙管理委員会では、関係者への任意の聴き取り調査を実施し、7月20日開催の選挙管理委員会において、藤田副市長を刑事告発することを決定していたほか、7月21日には藤田副市長が記者会見を開き、辞意を正式に表明している。

なお、糸魚川市選挙管理委員会は、告発の詳細については今後の捜査当局の捜査に支障を及ぼすことも考えられるとして、「現時点では答えられない」としている。

また、糸魚川選挙管理委員会の吉岡隆行委員長は同日、以下のコメントを発表した。

「この度、藤田副市長が米田市長への投票依頼をしたともとれる行動に対し、市選挙管理委員会で関係者への任意の聴き取り調査をしたところですが、公職選挙法第136条の2に規定する『公務員等の地位利用による選挙運動の禁止』に抵触する疑いがあると判断し、本日、糸魚川警察署に対して告発状を提出いたしました。今後は、捜査当局において、捜査が進められるものと思われますが、市選挙管理委員会といたしましては、今回の事態を非常に重く受け止めるとともに、今後の選挙において、より一層、公明かつ適正に執行するよう努めてまいります」。

一方、告発状の提出を受けて、糸魚川市の米田市長と藤田副市長は同日、揃ってコメントを発表した。

米田市長は「今回の告発を大変重く受け止めており、引き続き状況を注視してまいりますとともに、捜査協力の依頼には全面的に協力させていただきます。市民の皆さまには、ご心配をおかけしましたことに対し、重ねてお詫び申し上げますとともに、信頼回復に全力で取り組んでまいります」とコメント。

藤田副市長は「告発状が提出されたことを大変重く受け止めております。なお、捜査には全面的に協力させていただきます」とのコメントを出した。

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