阪神・青柳が全体練習参加 金メダル獲得も「中継ぎのつらさを知ることができた」

阪神・青柳

阪神・青柳晃洋投手(27)が12日に甲子園球場室内練習場で行われた全体練習で、チーム本隊に合流。同じく東京五輪日本代表に選出されていた岩崎、梅野らとともに取材に応じ「本当に素晴らしい経験をたくさんさせてもらった。(阪神も)1位できていますし、監督もずっと言っていますけど優勝すると言っていますんで。オリンピックでは活躍できなかったですけど阪神ではしっかり野球で活躍して、胸を張って優勝できたと言えるように頑張りたい」と翌13日からスタートするペナントレース後半戦へ意欲を燃やした。

五輪本大会では登板した2試合でいずれも失点してしまうなど悔しい思いをした。本職ではない中継ぎでの起用法を疑問視する声も多かったが「『慣れない中継ぎで…』という慰めの言葉ももらいましたが(代表に)選ばれた時点で僕の中では中継ぎでという気持ちはあったので、結果が出なくて監督、コーチには申し訳ない気持ちです」と一切弁解することなく、目の前の現実を受け入れている。

だが五輪での経験は大きな糧になるだろう。優勝への期待も高い今季、阪神はポストシーズンも含めここから先、数多くの「大一番」が待ち受けている。槙原、斎藤、桑田の先発3本柱を投入し、中日との優勝決定戦「10・8決戦」を制した1994年の巨人のように、この先は青柳も土壇場でのスクランブル登板の可能性は十分ある。青柳本人も「試合の状況で(肩を)つくって出なかったり、中継ぎのつらさ、いついくか分からないつらさというのを知ることができた。中継ぎ投手の気持ちを知ることができた」と収穫を口にする。

矢野監督も「ヤギはこれまでも悔しい思いをバネにしてきた」と変則右腕の〝反骨心〟に期待を寄せている。いつまでも下を向いてばかりいる必要はどこにもない。

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