【夏の甲子園】明徳義塾・馬淵監督2日連続順延でも前向きな理由「実は前日にも関わらず…」

室内練習場での練習のため甲子園球場に入る馬淵史郎監督(右)と明徳義塾ナイン

第103回全国高校野球選手権大会(甲子園)は13日、予定されていた大会第3日の4試合すべてが天候不良により、14日に順延された。前日に続く2日連続の順延は、第96回大会(2014年)の開幕日が2日順延になって以来。

百戦錬磨の名将として知られる明徳義塾(高知)の馬淵史郎監督(65)も「私も何回も(甲子園に)出てますけど、2日続けての中止っていうのは初めての経験。やりたい気持ちはあるんですが、こればっかりはしょうがない」と、率直な感想を語った。前夜のミーティングでは「『明日はあるぞ』と。『明日も雨かな』と思っていたら、とてもゲームには集中できないんで。常に『翌日はゲームがある』と。『雨の中でもやるという気持ちでおれ』と言っておったんですけども」と、ナインの気持ちを切らさぬよう言葉を掛けた。

この日、割り当てられた2時間の室内練習では、ショートダッシュに30分を充てた。「体のキレを出すことを意識して練習をやった」(馬淵監督)。2日連続の順延で投手の調整も気になるところだが、泰然自若の名将は「いい休養になった」とむしろ前向きだった。甲子園通算51勝の名将は「実は一昨日(11日)ですね、(ベンチ入り投手を)シート打撃に投げさせてるんです。試合の前日にも関わらず、ゲーム形式にも投げさせてますんで。ゲーム感がないということは恐らくないんじゃないかなと思ってます」と説明。雨天中止を予期していたかのような調整に、よもやの水入りにも全く動じる様子はなかった。

初戦の相手は、こちらも名将として知られる鍛治舎巧監督(70)率いる強豪・県岐阜商(岐阜)。名将同士の〝駆け引き〟にも注目が集まる。水入りとなった2日間がいかに左右するか。受難の中、名将たちのタクトにさらに注目が集まる。

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