東京パラリンピックの車いすテニス代表の大谷桃子(25=かんぽ生命)が13日、リモート取材で直前の心境を語った。
初出場となる大舞台。新型コロナウイルス禍での開催について、大谷は「賛否両論、分かれているのはもちろん理解していますが、イチ選手として開催されると信じて練習を積んできましたし、パラリンピックに向けて試合運びも考えてきた。本番ではシングルス、ダブルスともにメダルを目指して頑張りたいと思います」とブレない信念を口にした。
ここ数年でランキングは急上昇。2020年10月の4大大会「全仏オープン」ではシングルスで決勝進出。史上初となる上地結衣(三井住友銀行)との日本人対決に敗れはしたが、準優勝で自信を深めた。
「この1年間でトレーニングしてきたこと、練習してきたことがちゃんと試合で出せるようになり、自信にもなりました。パラリンピック前にすごくいい1年を過ごせたかなと思います」
具体的に戦術については「私はトップスピンをかけて相手を動かし、チャンスが来たところを打つのが得意。暑熱の中でのプレーはかなり負担になると思うので、早めに展開していくことを心がけて練習しています」と話している。
リオ五輪後に本格的に車いすテニスを始め、実力はうなぎ上り。直近の「ウィンブルドン選手権」では準々決勝で上地に7度目の挑戦で初勝利している。
「ここに来るまでに良いことも悪いこともありました。たくさんの方に支えていただいて今ここに来ることができた。プレーで恩返しができたらいいなと思っています」
もちろん、目標は金メダル。夢にまで見た「世界一」が本当に手の届くところまで来ている。